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パーソル総合研究所 ディレクター
長谷川 直紀氏 インタビュー


パーソル総合研究所 ディレクター 長谷川 直紀氏 インタビュー

人材業界大手、パーソルグループに属する組織人事コンサルティング・シンクタンクファーム。経営戦略実現に資する人事・人材戦略設計・人事制度設計・組織開発・チェンジマネジメント等、人事戦略領域におけるコンサルティングサービスを中心としつつ、労働市場に関する調査研究・情報発信というシンクタンク機能を併設しています。パーソルグループの強力な営業・財務基盤、大手優良企業とのリレーションを基盤にコンサルタントとしてのソリューション開発・ソリューション提供に特化したキャリア形成ができる点が魅力です。

今回は、コンサルティング部門のディレクターである長谷川 直紀氏に会社および事業の特徴、組織風土・働き方、求められる人材像まで広くお話を伺いました。

プロフィール

パーソル総合研究所 ディレクター 長谷川 直紀氏
長谷川 直紀(Naoki Hasegawa)

ディレクター

東京大学 文学部 行動文化学科 卒業


マーサージャパン株式会社においてプリンシパルを歴任、人事戦略策定・制度設計・人材開発、再生・M&Aに伴う組織・人事変革等、多数のプロジェクトをリード。
その後、日系企業2社の人事部長として、人事全般の立ち上げ・変革、労務、役員指名・報酬関係等を担当。2019年9月より現職。


専門分野
組織・人事戦略策定、人事制度改革、人材開発・採用、組織開発、役員報酬・指名

INDEX

会社および事業の特徴

本日はインタビューのお時間を頂き、ありがとうございます。まず、パーソル総合研究所のご紹介をいただけますでしょうか。

【長谷川様】
パーソル総合研究所は、2010年にインテリジェンスHITO総合研究所として設立され、2017年にテンプスタッフラーニングと統合しました。現在パーソルグループのシンクタンク・コンサルティング部門として、ますますその存在感を高め、陣容を急速に拡大しています。

パーソル総合研究所が属するパーソルグループでは「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンのもと、企業や個人のゴールである「成長」にコミットする方針を掲げています。我々パーソル総合研究所は、そのグループのコンサルティング・シンクタンク部門としてフラッグシップの役割を担い、社会的な役割を果たしていこうと考えています。

長谷川様はその中の組織・人事コンサルティングを担当されているということですね。それでは、次にコンサルティング部門の特徴を教えて下さい。

【長谷川様】
パーソルグループにおけるコンサルティング部門であるが故の「4つの特徴」があります。その4つとは「営業基盤」、「事業基盤」、「情報基盤」、「財務基盤」を源泉とした強みです。

4つの特徴のうち、まずは営業についてお聞かせ下さい。

【長谷川様】
「ドアノック営業」が基本的に求められないことが特徴であり、大きな強みです。国内400拠点、4,000人を超える営業組織を持つパーソルグループのバックボーンが大きく、お客様は東証一部上場の大手一流企業始め、極めて良質な案件の引き合いに恵まれています。

具体的にはどのようなルートでコンサルティング部に案件の引き合いが入るのですか。

具体的にはどのようなルートでコンサルティング部に案件の引き合いが入るのですか。 【長谷川様】
「大手お客様向けのアカウントマネジメントを担当するホールディングス所属組織であるグループ営業本部」、「パーソルテンプスタッフ、パーソルキャリアなどのグループ企業」、「パーソル総合研究所の他部門」など、多岐に渡るルートから引き合いが入ります。私自身過去に外資コンサルファームでの経験もありますが、「ドアノック営業」が必要がなく提案やデリバリーに集中できる環境は恵まれていると日々実感しています。

次に事業の特徴ついてお聞かせ下さい。

【長谷川様】
直近は人事戦略、組織開発といったいわゆる上流案件の売上高構成比が増えており、今後さらに注力していきたい事業領域と考えています。このような上流案件は、他ファームにとっても魅力があるため競合することが多いですが、パーソルグループの「総合力」に基づく提案が他社を上回り受注するケースが増えています。

パーソルグループの一人一人が、お客様の組織・人事に関するあらゆるお悩みにお応えし、お客様の期待を超えるサービスをお届けしてきた蓄積が、お客様から私たちに対する基本的な信頼やご期待に繋がっていると考えています。

私たちはその上で、お客様が、組織人事に関し将来にわたって乗り続けることができる総合的方針やストーリーを紡ぎだすのを、プロフェッショナルとして真摯に、親身にご支援させて頂いています。そうした大きな絵の上で、パーソルグループ全体が、お客様の組織・人事のあらゆる状況に、寄り添い続けていくことができれば、お客様にとっての価値もより大きなものになるのではないか、と考えています。

グループ内にどのような部門があり、どのような協業が行われているかを教えて下さい。

【長谷川様】
パーソルグループ内には人材紹介やアウトプレースメント、BPOを扱う部門があり、パーソル総合研究所においてもピープルアナリティクスやラーニング、タレントマネジメントシステム、フィールドHR(サービス業や小売業の現場における課題解決を扱う組織)という専門部門があります。これらの専門部門と協業するケースが増えていますが、それぞれの専門性の融合がもたらすトータルソリューションは他コンサルファームには成し得ない「独自性」としてお客様から評価されています。例えば、ある小売業のお客様には店舗現場での課題解決に強い「フィールドHR」部門と連携しご支援をしています。他にも、「BPO」の部門と協業している案件、「人材紹介」の部門と協業している案件などがあります。

3つ目の特徴である情報基盤についても詳しく教えて下さい。

【長谷川様】
パーソル総合研究所には、シンクタンク部門があり多種多様な調査研究が行われています。「労働市場の未来推計」や「副業・兼業調査」、「就業実態・成長意識調査」など社会的に注目度の高いテーマを扱い、機関誌やWEBサイトにて発信されるため、お客様に有益な情報を提供し続けられるのも特徴です。

他ファームで行っている調査研究や情報発信との違いを教えて下さい。

【長谷川様】
確かに他ファームでも調査研究や情報発信を行っている場合は多いですが、実務家に高く評価されていることに優位性があると考えます。毎年、大学教授、経営・人事責任者層、公職者などさまざまな立場の関係者との連携により、雇用や労働に関わる人々の意識変革と行動変容を促す本格的な調査研究が次々と行われています。

例えば、日本的ジョブ型雇用について、部門横断で調査・研究するチームを立ち上げ、有識者を含めた形での新たなコンセプトづくりや発信、具体的なソリューション開発を進めています。

なお調査テーマは公募されるため、我々コンサル部門が日々のお客様との対話の中から関心の高いテーマをシンクタンク部門に提案することができる仕組みになっています。

最後に財務基盤の特徴についてお聞かせ下さい。

【長谷川様】
パーソルグループ全体の2019年度の売上高は9,258億円、営業利益441億円となり、7期連続で過去最高決算を更新しています。継続的な事業成長を源泉とした財務基盤の安定性も特徴の1つです。グループ全体の売上・収益規模から考えると、コンサル部門の売上・収益のシェアは小さいのが実態です。このような状況のため、我々コンサル部門には売上・収益に対する期待よりも、グループのフラッグシップとしての役割を期待されています。そのためいわゆる「稼げる案件」のみの対応に終始するのではなく、「新規性・独自性の高い案件」にリソース投資し、お客様の課題・社会の課題解決に貢献することが奨励されています。

新規性・独自性の高い案件の具体的な事例を教えて下さい。

【長谷川様】
例えば「個人の動機、興味関心、ニーズ、才能を調査するアセスメント」を活用し、そのデータを科学的に分析し「最適配置」ソリューションを提供した事例などはユニークだと思います。具体的には、「職種適性」、「上司・部下の相性」を考慮した最適配置ロジックを作成しました。導入後は異動者の早期戦力化、評価点数向上などの効果が出ています。

ワークスタイル・組織風土

コンサルティング部に所属する社員数や男女比について教えて下さい。

【長谷川様】
コンサルティング部には現在16名が所属しており、男女比は4:6と女性の方が多いのが特徴です。ワーキングマザー、ワーキングファザーも多く、生活との両立を重視して働いています。

ハードなコンサルティングワークをしながら、生活との両立を行うことができている理由を教えて下さい。

【長谷川様】
我々はパーソルグループという恵まれたバックボーンがあるため、営業効率が非常に高い状況です。ドアノック的な営業活動にかける時間を大幅に短縮できるため、提案活動やデリバリーに時間を集中投下できる点は大きいです。加えて、グローバル案件が主軸の外資系コンサルティング会社とは異なり、海外との時差を前提にしたやりとりが基本存在しないことも、オン・オフのメリハリをつけやすい一因です。

ただ、直近では人事戦略や組織開発など上流の案件が増える中で、お客様からの期待値の高まりを実感しています。組織・人事のプロとしてこうした期待値に応えなくてはならないため、ハードワークであることは間違いありません。生活との両立ができるコンサルティング会社というと「ゆるい」というイメージを持たれがちですが、我々の組織に「仕事はほどほどにして、生活に充てる」という発想を持った人は一人もいません。生活と両立しながらも、お客様にとってよりよい価値を生むために日々切磋琢磨し、生産性を高めていくためにスキルを磨き続けるプロフェッショナルの集団です。

テレワークやフレックスタイム制などは導入されていますか。

テレワークやフレックスタイム制などは導入されていますか。 【長谷川様】
働く場所を自身で選べる在宅勤務(テレワーク)や、フレックスタイム制により、自分が集中できる時間・場所で業務を行うことで生産性を高めています。例えば、自宅でメールチェックを済ませ、通勤ラッシュを避けて出勤したり、16時に一旦仕事を終了させ、子供のお迎え&食事を作ってから自宅でメールチェックと明日のスケジュールを確認したりしています。

打ち合わせや会議はFace to Faceを大切にしながら、個人の働き方を尊重し、オンラインを活用した会議参加も推進しています。18時以降、一般的な業務時間を超えた会議がほとんどないため、育児や自己啓発など、プライベートとの両立が可能です。

組織風土の特徴をお聞かせ下さい。

組織風土の特徴をお聞かせ下さい。 【長谷川様】
パーソルグループでは「ONE PERSOL(ワンパーソル)プロジェクト」という名称で、グループ会社や商材の垣根を越え、ひとつになって価値発揮をしていこうという取り組みが推進されています。パーソル総合研究所においても、知と知の結合を「ケミストリー」と呼び、多彩なプロが集い、相互に刺激しあい、コラボレーションすることが奨励されています。コンサルティング部門においても過剰な個人目標の追求はせず、風通しが良くフラットな組織で、ワンチームとして共通の目的・目標に向けて協業する世界観を大切にしています。

求める人材像

積極採用の背景を教えて下さい。

【長谷川様】
企業の人材投資は活発で、組織・人事コンサルへの需要は増しており、供給が追いつかない状況が続いています。お客様やグループ内から人事のプロフェッショナルとして大いなる期待を寄せられているのに、人手不足で応えられていない現状を変える必要があります。我々コンサルティング部門を、パーソルグループの基盤に見合ったビジネスサイズへ大きく成長させるために、積極採用が急務と考えています。

今回の募集職位を教えて下さい。

【長谷川様】
現在人事戦略、組織開発等の上流案件が増えており、今後さらに対応を強化していく方針です。
このような案件においてご活躍いただけるプロジェクトマネジャーおよび、プロジェクトマネジャーの下で一定領域をリードできるアシスタントマネジャー、シニアコンサルタントを募集します。

求める人物像を教えてください。

【長谷川様】
本質に対して真摯に向き合い、お客様の抱える課題に対して親身に対応できる方が弊社の組織風土とマッチします。確かな経験と実力を備えていながらも、お客様に対してはもちろん、ともに働くグループのメンバー、そして自らに対し常に謙虚であることが非常に大切です。また我々の部門の重点テーマである人事戦略や組織開発などの上流案件は、山積する問題の中から本質を見出し、複合的な施策を組み合わせて解決に導くソリューション力と、経営幹部からの信頼を獲得するリレーション力が求められます。

職階や育成方針について教えて下さい。またコンサルタントの方はどのように経験を積んでいかれるのでしょうか。

【長谷川様】
職階はアソシエイト、シニアコンサルタント、アシスタントマネジャー、マネジャー、シニアマネジャー、ディレクターの6階層あります。シニアコンサルタントクラスまでは、多様な業界、幅広いテーマでのコンサルティングに従事し、基礎的なコンサルティング能力と、幅広い経験を積めるようにしています。他ファームでは業界やテーマ別に組織が分かれている場合もありますが、弊社ではそのような区切りはなく、同じ業界、同じテーマのみの経験に偏ることはありません。

またマネジャーの手前の段階であるアシスタントマネジャークラスになると、確固たる得意領域を持つことが自立する上で大切になるため、本人の志向や適性に応じて、強みを磨くためのアサインを意識することが必要と考えています。

マネジャークラスになると、お客様との中長期的な関係構築に対する責任を持つことが多くなるため、上流の案件で包括的な提案・デリバリーをリードできる総合力を身に付けるためにアサインを工夫しています。具体的にはディレクター、シニアマネジャークラスがリードする大規模案件に、マネジャーをアサインし、OJTにより幅広い経験と知見をトランスファーできるようにしています。

パーソル総合研究所 求人情報

パーソル総合研究所 求人特集

最後に、パーソル総合研究所のコンサルティング部門を志望される候補者の方々に向けてメッセージをいただけますか。

【長谷川様】
パーソルグループのコンサルティング部門であるが故に営業、事業、情報、財務基盤の強みがあります。これらの強みにより、我々コンサルティング部門は提案やデリバリーといった本質的な仕事に注力することができます。私も外資系コンサルティング会社に長く所属しましたが、ドアノック営業が基本的に求められないこと、グループ内に人材紹介やBPO企業等があるが故に外資系にはできない、包括的で実践的なコンサルティングができることに魅力を感じています。

上流案件が多いため、コンサルティング経験者にとって成長の機会を提供し続けることができると確信しています。また、私自身もそうですが、事業会社で人事企画の経験を積まれている方も、フィットします。お客様の課題に寄り添い、ソリューションを提供していくことが我々の役割なので、お客様側の立場における実践経験は必ず役に立ちます。

パーソル総合研究所には、多彩なプロが集い、お互いを刺激し合い、皆で新たな成長創造を成し遂げたいという強い想いがあります。パーソルグループのコンサル部門であるが故の大きなポテンシャルを秘めた環境で、ともに成長し、進化することを楽しめる方とご一緒できることを楽しみにしています。
長谷川様、本日はお忙しいところ本当にありがとうございました。

関連情報

パーソル総合研究所 【フリースペースの様子】写真提供:パーソル総合研究所

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経営戦略実現に資する人事・人材戦略設計・人事制度設計・組織開発・チェンジマネジメント等、人事戦略領域におけるコンサルティングサービスを中心としつつ、労働市場に関する調査研究・情報発信というシンクタンク機能を併設しています。パーソルグループの強力な営業・財務基盤、大手優良企業とのリレーションを基盤にコンサルタントとしてのソリューション開発・ソリューション提供に特化したキャリア形成ができる点が魅力です。

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