
組織人事コンサルタントや事業会社人事など、組織・人事に関わる様々なポジションへの転職について様々な視点でご紹介いたします。
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世界最大規模のグローバルコンサルティングファームや、日本発でグローバル展開をする総合コンサルティングファームファーム等も、組織人事コンサルティングを専門に手掛ける部門が存在します。
HR領域のDX支援や、なかにはクライアント企業とのジョイントベンチャー設立・設立後の組織づくり・人事制度企画~運用までも支援するプロジェクトもあるのが大きな特徴のひとつです。
「戦略実行コンサルタント」としての役割を強調し、国内最大級の組織規模を誇ります。特に、各人にランクに応じたカウンセラーがつき、キャリアプランについて定期的なアドバイスを受けながら昇進を決定する「カウンセラー制度」がキャリア形成の核となっています。大規模プロジェクトやグローバル案件に関心を持つ候補者にとって魅力的な環境です。
「ヒトに関わる社会課題解決におけるCategory of One(他に類を見ない圧倒的な存在)」という野心的なビジョンを掲げ、中途入社者向けの体系的な研修プログラム「Core Consulting Skills Academy(CCSA)」を提供しています。全社員へのコーチ制度やグローバルモビリティへの強いコミットメント(全社員の10%目標)も特徴です。体系的な学習と国際的な経験を重視する候補者に適しています。
DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)、LTV(長期的価値)創出支援、AIを活用した人事分析(JEFTY AI)など、非常に広範かつ現代的なサービスポートフォリオを明示しています。「EY Flexi-Remote」による柔軟な働き方や、グローバル共通の育成哲学「LEAD」も推進しており、最先端の人事課題や柔軟な労働環境に関心のある候補者にとって注目の選択肢です。
「Everyone A Leader」という独自のリーダーシップ哲学を掲げ、働き方改革を推進する「LEAPイニシアチブ」を展開しています。独自開発のHRテクノロジー「Kc-HERO®」の活用や、中途採用者の積極的な受け入れ(2023年度82%、2024年度79%)も特徴的で、テクノロジー活用やダイナミックな環境を求める経験者にとって魅力的な選択肢となり得ます。
Big4コンサルティングファームは、
・デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)
・PwCコンサルティング
・EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)
・KPMGコンサルティング
の4つのプロフェッショナルファームのグローバルネットワークを指します。日本では「4大コンサルティングファーム」と言われることもあります。
元々は会計事務所を母体としており、会計監査の領域で世界4大会計事務所とされていましたが、現在ではコンサルティング、M&Aアドバイザリー、税務、法務など非常に幅広い専門サービスを提供しています。
特にコンサルティング部門は、戦略から実行支援、DX、組織人事、M&Aまでを包括的に手掛ける「総合コンサルティングファーム」として、業界内で圧倒的な存在感を放っています。
Big4のコンサルティングファームと監査法人は、法的には「別法人」ですが、同じグローバルブランドを共有する「メンバーファーム」という関係です。
コンサルティングファーム | 監査法人(日本のメンバーファーム)/制度 |
---|---|
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 | 有限責任監査法人トーマツ |
PwCコンサルティング合同会社 | PwCあらた有限責任監査法人 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 | EY新日本有限責任監査法人 |
KPMGコンサルティング株式会社 | 有限責任 あずさ監査法人 |
かつては同一法人内で監査とコンサルティングを提供していましたが、2000年代初頭のエンロン事件をきっかけに、監査の独立性を保つため両者の分離が法律で厳格化されました。これが、現在のように法人が分かれている主な理由です。
ただし、同じネットワークのメンバーファームとして連携はしており、監査法人ならではの「会計やリスク管理に関する知見」「経営層との強いリレーション」「社会的な信頼性の高さ」が、Big4コンサルの強みの一つとなっています。
各ファームは「総合コンサルティングファーム」という点で共通していますが、歴史的経緯や注力領域により、それぞれ強みやカルチャーが異なります。
コンサルティングファーム | 強み・キーワード | 特徴 |
---|---|---|
デロイト トーマツ コンサルティング(DTC) | 業界の巨人、End-to-End支援 | 圧倒的な人員数とサービス範囲を誇り、戦略立案から実行、その後の保守・運用まで一気通貫で支援できる総合力が強み。特に製造業やテクノロジー業界に深く、M&Aの実績も豊富です。 |
PwCコンサルティング | 戦略と実行の融合、信頼性 | 戦略部門「Strategy&」を擁し、経営戦略の策定に強みを持つ一方、実行支援まで責任を持つカルチャー。監査法人由来の信頼性をベースに、サステナビリティやDXなど社会課題解決にも注力。 |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC) | 戦略・M&A、急成長 | 戦略部門「EYパルテノン」を筆頭に、特にM&Aや事業再生の領域で急成長を遂げています。「Building a better working world(より良い社会の構築)」をパーパスに掲げ、変革を強く志向します。 |
KPMGコンサルティング | リスク・ガバナンス、着実な成長 | 監査法人との連携が強く、リスクコンサルティングやガバナンス強化に定評があります。派手さよりも、地に足のついた堅実で質の高いサービス提供を重視するカルチャーが特徴です。 |
グローバルなプロフェッショナルファームであるBig4(デロイト、PwC、EY、KPMG)のサービスラインを理解する上で、多くのビジネスパーソンや就職・転職希望者が直面するのが「コンサルティング」と「アドバイザリー」という言葉の曖昧さです。広義には、監査以外の非監査業務全般を「アドバイザリー」と総称することが可能ですが、各ファームの組織論および戦略的文脈においては、これらの用語はより特定の意味合いを持って使用されるのが一般的です。
歴史的に、エンロン事件後のサーベンス・オクスリー法(SOX法)導入などを契機として、監査の独立性を確保するために監査業務と一部のコンサルティング業務の分離が進みました。この流れを経て、Big4はそれぞれ独自の組織構造を構築してきましたが、現代の日本市場における最も一般的な区分けは以下の通りです。
コンサルティング (Consulting)
主に経営戦略、業務プロセス改革(BPR)、人事・組織改革、そして近年ではデジタルトランスフォーメーション(DX)やテクノロジー導入支援といった、企業の事業運営そのものの変革を支援するサービスを指します。
アドバイザリー (Advisory)
多くの場合、M&A(企業の合併・買収)や事業再生、不正調査(フォレンジック)など、特定の取引(トランザクション)やイベントに紐づく財務的・戦略的な助言サービスを指します。特にM&A関連のサービスは、フィナンシャル・アドバイザリー・サービス(FAS)とも呼ばれます。
各社の複雑な組織構造と戦略的特徴を理解するために、以下の比較表に要点を整理します。この表は、4社の戦略的な立ち位置の違いを一目で把握するためのエグゼクティブ・サマリーとして機能します。
ファーム (Firm) | コンサルティング担当法人 (Consulting Entity) |
アドバイザリー(FAS)担当法人 (Advisory/FAS Entity) |
組織モデル (Organizational Model) |
戦略的特徴・ブランド (Strategic Features & Brands) |
---|---|---|---|---|
デロイト | デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 (DTFA) | 分社モデル | DTCとDTFAという強力かつ明確な専門ブランドを両立させ、各領域での集中と卓越性を追求。 | |
PwC | PwCアドバイザリー合同会社 | 分社モデル | コンサルティング法人内にエリート戦略ブランド「Strategy&」を内包し、「戦略から実行まで」の連携を強化するハイブリッド戦略。 | |
EY | (EYSC内に統合) | 統合モデル | コンサルティングとトランザクションを単一法人に統合し、シームレスなエンド・ツー・エンドのサービス提供を目指す。戦略ブランドは「EY-Parthenon」。 | |
KPMG | 株式会社KPMG FAS | 分社モデル | 最も厳格な分社・専門特化モデル。FASはさらに専門分野別にチームが分かれ、深い機能的専門性を追求。「設計による協業」でシナジーを創出。 |
すべてのファームが幅広い領域をカバーしていますが、特に評価が高い・注力している領域は以下の通りです。
デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)
M&Aアドバイザリー(FAS)、テクノロジー(特にSAP)、サプライチェーン(SCM)
PwCコンサルティング
戦略(Strategy&)、サステナビリティ、DX
KPMGコンサルティング
リスク・ガバナンス、金融機関向けコンサルティング、サイバーセキュリティ
EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)
戦略(EY-Parthenon)、M&A・事業再生
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キャリアアップを目指す場合や、現職でのやりがいや報酬に不満がある場合など、転職を決意する背後にあるさまざまな要因をご紹介。
これらの要因を理解し、自分の転職活動にどう活かすかを考えることで、成功の確率を高めましょう。
どのファームがどのような業界に強みを持っているのか、またそのファームの企業文化や働き方の特徴を把握することで、自分のキャリアに最適な転職先を選ぶ際の参考にすることができます。
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