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MBAビジネススクールを核とし、人材育成・組織開発、ベンチャー投資、出版を手がける人材育成ファーム。
「ヒト」・「カネ」・「チエ」のビジネスインフラを構築し、社会の創造と変革をサポートしています。
法人向け研修・人材開発事業、ビジネススクール事業を日本語・英語で展開するとともに、ハンズオンベンチャーキャピタル部門を持ち、「アジアNo.1のビジネススクール」と「アジアNo.1のベンチャーキャピタル」になることを目標としています。
ポジション: 【東京】人材・組織開発コンサルタント(プロフェッショナル職)
仕事内容: 企業のパーパス・戦略の実行を人材・組織面から支援する、組織開発のパートナーです。顧客フロントとしてクライアントを担当し、経営課題に対して「人材・組織」の面から解決に向けた最適なソリューションを提案する仕事です。グロービスでは、クライアントのパート...
ポジション: 【東京】人材・組織開発コンサルタント/グローバルチーム所属(プロフェッショナル職)
仕事内容: グローバル、リージョナル(地域)、ローカル(現地)のリーダーを対象にカスタマイズされた研修プログラムを提供することで、クライアント企業の組織変革を支援します。クライアント企業の経営陣(CEO、CHROなど)や人事部門と連携し、経営課題解決のパートナーとし...
ポジション: 【名古屋】経営人材・組織変革プロフェッショナル(プロフェッショナル職)
仕事内容: 顧客のパートナーとして、クライアントが掲げるパーパスや経営戦略の実行を「人材・組織」の面から支援する組織開発の仕事です。顧客フロントとしてクライアントを担当し、経営課題に対して最適なソリューションを提案します。所属する「グロービス・コーポレート・...
ポジション: 【名古屋】経営人材・組織変革プロフェッショナル/シニアコンサルタントポジション(プロフェッショナル職)
仕事内容: クライアント企業の経営陣や人事部門のパートナーとして、「人材・組織」の面から経営課題の解決を支援するコンサルティング業務です。アカウント責任者として、担当クライアントの経営課題分析から人材・組織上の課題特定、さらには課題に応じたオーダーメイドのソ...
ポジション: 【名古屋】人材・組織開発コンサルタント/グローバルチーム所属(プロフェッショナル職)
仕事内容: クライアント企業の経営課題を解決するパートナーとして、人材・組織変革のプロジェクトを担当します。主な役割は、クライアント企業の経営層や人事部門と連携し、企業の戦略や理念浸透といった文脈に合わせて、カスタマイズされた研修プログラムを設計・提供するこ...
ポジション: 【名古屋】人材・組織開発コンサルタント(プロフェッショナル職)
仕事内容: クライアントの経営課題に対して、「人材・組織」の側面から最適なソリューションを提案し、経営戦略の実行を支援します。クライアントフロントとして活動し、経営課題の本質を見極めたうえで提案を行います。グロービスでは、以下2つのチームで活動しています。・GED...
ポジション: 【大阪】人材・組織開発コンサルタント(プロフェッショナル職)
仕事内容: クライアント企業の経営パートナーとして、経営課題に対して「人材・組織」の面から解決に向けた最適なソリューションを提案する仕事です。 クライアントの課題の本質を見極め、グロービスが持つ多彩なサービスを組み合わせて企業の成長をサポートします。 今回の大...
社名 | 株式会社グロービス |
---|---|
URL | https://www.globis.co.jp/ |
代表 | 代表取締役 堀義人 |
設立 | 1992年 8月 |
所在地 | 東京オフィス: 東京都千代田区二番町5-1 住友不動産麹町ビル |
グロービスのあらゆる活動の根源には、「人、組織、社会の可能性を信じる。」という揺るぎない経営理念があります。これは、創業以来30年以上にわたり受け継がれてきた、同社のDNAそのものです。この理念は、単なる美辞麗句ではなく、事業戦略、人材育成、組織運営のすべてを方向づける羅針盤として機能しています。
この「信じる力」が具現化したものが、前述の「経営に関する『ヒト』・『カネ』・『チエ』の生態系(エコシステム)を創り、社会の創造と変革を導く」というビジョンです。これは、以下の三要素を統合し、相乗効果を生み出すことを目指すものです。
ヒト
経営大学院や企業研修を通じて、次代を担うリーダーを育成・輩出する。
カネ
ベンチャーキャピタル事業を通じて、新たな価値を創造するスタートアップ企業に資金を供給し、成長を支援する。
チエ
経営研究や出版、デジタルプラットフォームを通じて、最先端の経営知を創造し、広く社会に普及させる。
このビジョンは、グロービスが単一の事業体ではなく、社会全体に働きかける複合的な機能を持つ「エコシステム」であることを示唆しています。
グロービスの強みは、各事業部門が独立して存在するのではなく、相互に連携し、価値を増幅させる「生態系」を形成している点にあります。
ビジネススクール部門
経営大学院の企画・運営を担い、創造と変革をもたらす人材を輩出することをミッションとしています。経営を体系的に学ぶだけでなく、受講生一人ひとりが自らの「志」を見出し、自己実現を果たすための場を提供します。日本語と英語のMBAプログラムを展開し、クラスでの学びはもちろん、イベントやコミュニティ運営を通じて、多様な人的ネットワークの構築も支援しています。法人部門やデジタル・プラットフォーム部門など、他部門との連携により、最新の経営知見をカリキュラムに反映させ、学生に多角的な価値を提供しています。
法人部門
「人材育成・組織開発を通じて、企業の創造と変革を促進する」ことをミッションとしています。クライアントの経営課題に対し、「人材・組織」の側面から本質的な解決策を提案するパートナーとしての役割を担います。企業内研修、スクール型研修、デジタルサービス、アセスメントテストなど、グロービスが持つ多様なソリューションを最適に組み合わせ、顧客の課題解決を支援します。より多くの企業を支援する組織と、特定顧客に深く入り込む組織の2体制で活動し、すべてのクライアントから「第一に相談できるパートナー」として信頼されることを目指しています。
アセスメント部門
「『測定』と『見える化』で人材育成・組織開発を加速し、企業の創造と変革を促進する」ことをミッションに掲げています。ビジネスで成果を出すために必要な思考力や経営知識を測定するアセスメントテスト「GMAP」などのサービスを企画・開発し、企業の採用・育成・昇格などに活用されています。将来的には、他者からの評価ツールとしてだけでなく、個々人が「自分を知り、自ら成長するための羅針盤」として活用されることを目指しています。プロダクト開発からマーケティング、営業推進までを一気通貫で行い、人の可能性を切り拓く新たな価値創造に挑戦しています。
デジタル・プラットフォーム部門
テクノロジーで「学びの未来を作り出し、人の可能性を広げていく」ことをミッションとするEdTech事業部門です。10,000本以上のビジネス動画が見放題の「GLOBIS 学び放題」や、企業の学習管理を効率化するSaaSプロダクト「GLOPLA LMS」など、複数のプロダクトを自社開発・提供しています。MBAの知見を活かした高品質なコンテンツを、いつでもどこでも学べる機会として提供し、個人の可能性を広げることを目指します。データ連携などを通じてプロダクト間の相乗効果を生み出し、人事業務の効率化と組織の自律的な学びを促進します。
ファカルティ・グループ・オフィス
グロービスの経営知のR&D機能を担う中核部門です。ビジネススクールや企業研修で用いるプログラムや教材の開発、講師の育成、そして年間2万コマを超える授業の品質管理に責任を負っています。また、企業経営に関するリサーチを基に、書籍や動画教材、ウェブコンテンツを制作し、広く社会に知を発信しています。近年はAIやテクノベートに関する独自の研究活動にも注力し、次世代の経営教育モデルや成長産業づくりに関する研究を推進しています。
マーケティング部門 (BtoB/BtoC)
個人顧客向けのBtoC部門と法人顧客向けのBtoB部門に分かれ、各事業の成長をドライブします。BtoCマーケティング部門は、グロービス経営大学院や「GLOBIS 学び放題」といった個人向けサービスのブランディングとプロモーションを担います。全社広報やオウンドメディア運営を通じてブランド認知を拡大し、グロービス経済圏の最大化を目指します。
一方、BtoBマーケティング部門は、企業内研修やアセスメントテストなど法人向け全サービスのマーケティングとインサイドセールスを担い、リード獲得から育成までを一貫して手掛けます。両部門とも多様な専門家が集い、データドリブンなアプローチで企業の創造と変革を推進しています。
経営管理部門・代表室
組織全体の運営と戦略を支える重要な役割を担います。経営管理部門は、人事、総務、法務、経理、ISといったコーポレート機能全般を担い、グロービス・ウェイに基づいた経営判断を支えるとともに、全社イベントの企画などを通じてその浸透を促します。攻めと守りの両面から経営を支え、世界No.1の経営管理部門を目指しています。
一方、代表室は、代表直轄の組織として、各界のリーダーが集う「G1」の運営、インパクト投資、地方創生など、事業部門に属さない広範な社会貢献活動や新規事業のインキュベーションを機動的に推進しています。
これらの部門は、単なる事業の集合体ではありません。例えば、ファカルティ・グループ・オフィスで創造された最新の経営知 は、ビジネススクール部門のカリキュラムを豊かにし、法人部門ではクライアントの個別課題に合わせてカスタマイズされた研修プログラムとして提供されます。そして、その知見はデジタル・プラットフォーム部門を通じて、時間や場所の制約を超えて多くのビジネスパーソンに届けられます。この知の創造から普及までの一貫したサイクルこそが、グロービスの生態系が持つ強力な価値創造エンジンです。
このような構造は、社員の働き方にも大きな影響を与えます。法人部門のコンサルタントは、商品を売るのではなく、クライアントの経営会議資料を共に作成し、役員からのフィードバックを基にディスカッションを重ねるなど、まさに経営の「パートナー」としての役割を担います。これは、表層的な課題解決ではなく、クライアントの根源的な変革に深くコミットする、知的好奇心と責任感を満たす仕事であると言えます。
このエコシステムを実際に動かしているのは、多様なバックグラウンドを持ちながらも、グロービスのビジョンに共鳴する社員一人ひとりの「志」です。採用サイトには、その具体的な姿が数多く紹介されています。
・「一人でも多くの人が、自分の可能性に気づくきっかけを創る」という志を掲げる法人部門のコンサルタント (A.Koshino氏)。
・「教育の力で世の中を良くしたい」という想いをビジネススクール部門で実現しようとする社員 (N.Hirabayashi氏)。
・「人生100年時代」を見据え、「長く働けて長く学べて長く楽しめる環境」を求め、自身の経験を社会貢献に繋げたいと考える代表室の社員 (M.Nomura氏)。
これらの声から浮かび上がるのは、個人の成長意欲やキャリア目標が、グロービスが掲げる「社会の創造と変革」という大きな目的と自然に結びついている姿です。社員は、自身の業務がエコシステム全体の一部として、どのように社会に貢献しているのかを明確に意識しながら働くことができます。これは、多くの企業では得難い、強い目的意識と働きがいをもたらす源泉となっています。
グロービスがどのような人材を求め、どのような活躍の場を提供しているのかを理解することは、ご自身のキャリアとの適合性を判断する上で極めて重要です。同社の採用方針は、その企業文化と密接に連動しています。
グロービスの採用における基本方針は、人事ポリシーに明確に示されています。それは、二つの相反するように見える概念の絶妙なバランスの上に成り立っています。
第一に、「Valueの共有」の原則です。HRポリシーには、「採用にあたっては、能力を重視しながらも、グロービスの価値観、ミッション/ビジョンを共有できることを最重視する。この点については一切の妥協を排して臨む」と明記されています。これは、スキルや経験以上に、組織が目指す方向性への共感、すなわち「志」の一致を最重要視する姿勢の表れです。
第二に、「異質の効用」の追求です。同ポリシーは、「異質な人材をすすんで採用し、異質と異質との融合により、クリエイティビティーを重んじる新たな企業文化を作り出していきたい」とも謳っています。これは、画一的な人材を集めるのではなく、多様なバックグラウンドや専門性を持つ人材の化学反応によって、新たな価値創造を目指すという強い意志を示しています。
この二つの原則は、矛盾するものではなく、むしろ補完的な関係にあります。つまり、グロービスは「なぜ我々はこの事業を行うのか」という根源的な価値観(Value)においては強い共感を求めつつ、「それをどのように実現するのか」という方法論(How)においては多様な知見や経験(異質性)を歓迎する組織であると言えます。これは、ご自身がこれまでに培ってこられた独自の経験やスキルが、尊重され、活かされる環境であることを意味します。
グロービスでは、その多角的な事業展開に伴い、非常に幅広い職種で人材を募集しています。法人営業・コンサルタント、マーケティング、広報・PR、研究、クリエイティブ(UI/UXデザイナー等)、エンジニア、事業企画、学校運営サポートなど、多岐にわたるキャリアパスが存在します。
特筆すべきは、募集要項に頻出する言葉遣いです。そこには、「クライアント企業の組織変革を支援する」「答えがない問いに向き合う」「事業やプロダクトのグロースフェーズで活躍したい」といった、挑戦的でインパクト志向の文言が並びます。これは、グロービスが単なる業務遂行者ではなく、主体的に課題を発見し、解決策を創造していくプロフェッショナルを求めていることの証左です。
特に、法人営業・コンサルタント職は、クライアントの経営課題に対して「人材・組織」の側面から本質的なソリューションを提案する、非常にやりがいの大きいポジションです。また、急成長するEdTech事業を担うデジタル・プラットフォーム部門では、プロダクトマネージャーや各種エンジニア、データサイエンティストなど、最先端の技術で教育の未来を創る機会が豊富にあります。
グロービスの際立った特徴の一つは、「ほぼ全員がキャリア採用」であるという事実です。これは、新卒一括採用が主流である多くの日本企業とは大きく異なる点です。実際、社員インタビューからは、20代後半から30代前半の業界未経験者がキャリアチェンジして活躍しているケースが多いことが窺えます。
この「経験者集団」であるという事実は、組織内にユニークなダイナミズムを生み出しています。社員は、「多様な専門性を持ち突きつめている人が多い」「個性豊かな人に囲まれているのは、刺激的だし楽しい」と語っており 、日常的な同僚との交流そのものが、知的な刺激と学びの機会となっています。
さらに、この文化は、知識を共有し合う「知の還流」を促進します。例えば、入社直後の社員が、前職の知見を共有する勉強会を主体的に開催するケースもあるなど、誰もが学び手であると同時に教え手でもあるという文化が根付いています。
経験者採用が中心であることは、裏を返せば、組織として多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れ、その能力を最大限に引き出すための仕組みが整備されていることを示唆します。実際、後述するオンボーディング支援制度 などは、その具体例です。これは、転職者にとって、自身の経験がリセットされるのではなく、新たな価値として評価され、即戦力として貢献できる環境が整っていることを意味し、キャリア移行のリスクを大幅に低減させる要素と言えます。
グロービスの企業としての魅力を支える根幹は、その独自の人事制度にあります。この制度は、社員一人ひとりのポテンシャルを最大限に引き出し、自己実現を支援するために、極めて精緻に設計されています。
グロービスの組織運営の最も根源的な思想は、「性善説に則った『自由と自己責任原則』」です。同社は、多くの企業が採用する「規則/ルールによる管理主義」を可能な限り排除し、代わりに「Management by Value(価値観によるマネジメント)」を追求することを明確に宣言しています。
これは、社員をルールで縛り付けるのではなく、共有された価値観(グロービス・ウェイ)を拠り所に、個々人が自律的に判断し、行動することを信頼するという、経営からの力強いメッセージです。この思想は、具体的な働き方にも反映されています。「可能な限り『自由と自己責任』の原則に則り、自己裁量の幅を広く持ってもらいたい」「時間の管理は最低限にしたい」という方針 は、社員が自身の業務をプロフェッショナルとしてコントロールできる環境を保証するものです。社員からも、「いい意味で自由!」「自分で意思決定できる裁量が大きい」といった声が聞かれ、この文化が現場に深く浸透していることがわかります。
このような高いレベルの自由と自己責任が成立する背景には、前述の「Valueの共有」を最重視する採用方針があります。価値観を共有する仲間だからこそ、性善説に立ったマネジメントが可能になるのです。この信頼に基づく文化は、マイクロマネジメントから解放された、主体性と創造性を存分に発揮できる職場環境を求めるプロフェッショナルにとって、これ以上ない魅力と言えます。
グロービスは、「人、組織、社会の可能性を信じる」という理念を、世界でも類を見ないほど充実した能力開発支援制度によって体現しています。これは、同社が人材を単なる労働力ではなく、最も重要な「資本」と捉え、その成長に惜しみなく投資する姿勢の表れです。以下の表は、その代表的な制度をまとめたものです。
制度カテゴリ | 制度名 | 内容 |
---|---|---|
MBA教育 | 経営大学院受講支援 | 自社が運営するグロービス経営大学院のプログラム受講に対し、一定額の受講料を支援する制度(選考あり)。 |
自己啓発 | 自己啓発支援制度 | 語学やコーチング等、業務に関連する社外講座の受講料の50%(年間上限20万円)を支援する制度。 |
グローバル | 海外短期留学制度 | 世界トップクラスの大学・大学院が主催するプログラムへの参加を支援し、グローバルな視野の拡大を促進する制度(選考あり)。 |
リフレッシュ | サバティカル休暇 | 自己成長や学びの促進を目的とし、勤続年数に応じて付与される長期の特別有給休暇。 |
メンターシップ | 斜めメンター制度 | 直属の上司以外に、部門内外を問わず希望するメンターからキャリア等のサポートを受けられる制度。 |
越境学習 | 社外現場知習得制度 | 他社の役員や顧問、アドバイザー等に就任し、社外での経験を通じて知見を深めることを業務の一環として認める制度。 |
デジタル学習 | GLOBIS 学び放題 受講支援 | 自社の動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」を自由に利用し、ビジネスナレッジを体系的に学べる制度。 |
社内学習 | 各種勉強会 | ファカルティ等が主催するマネジメントやAI等の多様なテーマの社内勉強会に自由に参加可能。社員が主体的に企画するケースも多い。 |
キャリア自律 | 異動希望制度 | 社員が自身のキャリア構築を主体的に考え、希望する部門への異動を申告できる制度。 |
初期支援 | オンボーディングサポーター | 入社時に担当サポーターが付き、OJTだけでなく日常的な相談役として定着と成長を支援する制度 |
これらの制度群は、社員が自身のキャリアを主体的にデザインし、その実現に向けて必要なスキルや知見、ネットワークを獲得することを、組織として全面的にバックアップする強い意志を示しています。
社員の貢献を正当に評価し、報いるための仕組みもまた、グロービスの独自性を際立たせています。その根底にあるのは、「Fairness(公平性)」「納得性の高い評価プロセス」「Communication(対話)」という三つの基本理念です。
評価の具体的な手法としては、「MBO(目標管理制度)」と「360度評価」が用いられます。MBOは、単なる目標達成度の確認に留まりません。その本質は、四半期ごとにリーダーとメンバーが1対1でじっくりと時間をかけ、「いかにして個人として能力を高められるか、業績をいかにしたら上げられるのか」を率直に話し合う、対話のプロセスそのものにあります。
360度評価は、上長だけでなく同僚など多角的な視点から、「グロービス・ウェイ」の体現度を評価するものです。自己評価とのギャップを認識し、内省することで、次なる成長への気づきを得ることを目的としています。
処遇・報酬体系もまた、伝統的な日本企業とは一線を画します。年功序列ではなく、「成果」「能力」「期待」に基づいた報酬体系が採用されています。固定給は、その時点での絶対的な評価と将来への期待を反映して決定され、前年からの昇給率といった相対的な要素は考慮されません。
さらに、「利益還元」の原則に基づき、創出された利益は貢献した人に公正に還元される仕組みが追求されています。これは、社員の貢献意欲と当事者意識を強く喚起するものです。また、常に「市場価値」を念頭に置いた処遇が提示されるため、会社と個人の間に適度な緊張関係が保たれ、自身の市場価値を意識しながらキャリアを構築することが可能です。
この評価・処遇システム全体が、厳密な数値管理よりも、対話を通じた「納得性」を重視して設計されている点は、極めて重要です。これは、社員一人ひとりが公正に評価され、報われていると感じられる組織風土を醸成しています。
グロービスは、社員のウェルビーイングを経営の最優先事項の一つと位置づけています。ある社員が証言するように、社内では「1に健康、2に家族、3に仕事」という優先順位が明言されており、これは同社のカルチャーを象徴する言葉です。この思想は、ライフイベントを楽しみながら自己実現を支えるための、具体的で手厚い制度に結実しています。
制度カテゴリ | 制度名 | 内容 |
---|---|---|
柔軟な働き方 | フレックスタイム制 | コアタイムなしのフレックスタイム制を導入(一部職種除く)。 |
リモートワーク | リモートワークと出社勤務を併用するハイブリッドな働き方が可能。 | |
副業承認制度 | 正社員を対象に副業を承認し、多様な働き方とキャリアの選択肢を広げる。 | |
育児支援 | 時間短縮勤務 | 育児のため、1日最大3時間半(正社員の場合)の勤務時間短縮が可能。 |
時差出勤 | 子の看護等のために時差出勤が可能。フレックスタイム制との併用も可。 | |
ベビーシッター支援 | 割引チケットの利用や、法人契約しているベビーシッター・病児保育サービスの利用が可能。 | |
介護支援 | サバティカル休暇 | 家族の介護のため、育児と同様の時間短縮勤務や時差出勤が可能。 |
その他 | 斜めメンター制度 | 育児・介護を理由とする残業時間の制限や免除を申請可能。 |
これらの制度は、存在するだけでなく、実際に活用されていることが重要です。子育て中の社員が3〜4割を占める部署で、お互いにサポートし合う「バディ体制」が機能しているといった事例 は、制度が文化として根付いている証拠です。
グロービスの人事・福利厚生制度は、全体として一つの整合したシステムを形成しています。「性善説」という哲学が、「自由と自己責任」の文化を生み、その自由な環境で社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、手厚い能力開発支援と、生活を支える柔軟な働き方の制度が用意されているのです。これは、個人の成長と幸福が、組織の成功の前提条件であると考える、極めて戦略的な人材マネジメント思想の表れと言えます。
グロービス・コーポレート・エデュケーション部門マネジング・ディレクターの西 恵一郎氏に同社の事業内容から特徴や魅力、求められる人材像まで広くお話を伺いました。
グロービス・コーポレート・エデュケーション部門 シニア・コンサルタント 大谷 康人氏に同社の事業内容から特徴や魅力、求められる人材像まで広くお話を伺いました。
グロービス・コーポレート・エデュケーション部門マネジング・ディレクターの鎌田氏と経営管理本部 本部長の林氏ににお話を伺って参りました。
はい、一般的なコンサルティングファームとは一線を画すユニークな企業です。グロービスは「経営に関するヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げています。具体的には、以下の事業を多角的に展開しています。
グロービス経営大学院(MBA)
日本最大級のビジネススクールとして、実践的なMBAプログラムを提供しています。特徴は、教員から一方的に知識を教わるのではなく、受講生同士が実際の企業事例(ケース)を基に徹底的に議論する「ケースメソッド」中心の授業です。これにより、論理的思考力やリーダーシップを磨き、変化の時代を勝ち抜くビジネスリーダーを育成しています。オンラインと全国のキャンパスでの学びを両立できる利便性も強みです。
法人研修 (Globis Corporate Education)
数多くの企業のパートナーとして、人材育成や組織開発を支援しています。クライアント企業が抱える経営課題や育成ニーズを深くヒアリングし、新入社員から経営層まで、階層や目的に応じた研修プログラムをカスタムメイドで設計・提供します。個人のスキルアップだけでなく、組織全体の変革を促すことを目指しています。
ベンチャーキャピタル (Globis Capital Partners)
日本を代表する独立系ベンチャーキャピタルとして、将来性豊かなスタートアップ企業に投資を行っています。単に資金を提供するだけでなく、グロービスが持つ経営ノウハウや広範なネットワークを最大限に活用し、経営戦略の策定から実行支援まで行う「ハンズオン支援」が特徴です。投資先の企業価値向上を力強くサポートします。
出版・G1
『MBAマネジメント・ブック』に代表されるベストセラー書籍や、ウェブメディア『GLOBIS知見録』を通じて、良質で実践的な経営知を社会に広く発信しています。また、政財界、学術界、文化人など各界のリーダーが集い、日本の未来を議論する招待制カンファレンス「G1サミット」を主催し、社会変革の起点となるプラットフォームを運営しています。
調査・コンサルティング
上記の教育・投資・メディア事業などで培われた膨大な知見やネットワークを総動員し、クライアント企業の複雑な経営課題の解決を支援します。机上の空論で終わる戦略提案だけでなく、組織への浸透や人材育成まで一気通貫で伴走できる点が独自の強みです。
グロービスのビジョンや価値観に共感し、オーナーシップを持って社会課題の解決に挑戦したいという熱意のある方を求めています。各分野での専門性や経験は重視されますが、それ以上に「自ら学び、成長し続けられるか」というポテンシャルも大切にしています。独自の事業を展開しているため、安易な転職は難しいですが、強い意志を持つ方には門戸が開かれています。
基本的な選考プロセスは「書類選考 → 面接(2〜3回)」となります。職種によっては、ケース面接や課題の提出をお願いする場合もあります。面接では、これまでのご経験に加えて、グロービスで何を実現したいか、どのように貢献したいかといった点を重視しています。
多様なキャリアパスが用意されています。一つの分野で専門性を極める「スペシャリスト」の道、組織を率いる「マネジメント」の道はもちろん、法人研修部門からキャピタル部門へ、といった事業部を越えた異動(クロスアポイントメント制度)も活発です。自らの意志でキャリアを切り拓ける環境があります。
「個人の自己実現の支援」を人事ポリシーの中心に置いています。年に一度、上司と自身のキャリアについてじっくり話し合う「キャリア・デベロップメント・プラン(CDP)」の提出機会があるほか、社内公募制度も活発で、主体的なキャリア形成を後押しする制度が整っています。
はい、非常に充実しています。自社で提供しているグロービス経営大学院のMBAプログラムや法人向け研修を、社員価格で受講することができます。常に学び続けることを推奨する文化が根付いており、多くの社員が積極的に活用しています。
「自由と自己責任」を重んじる文化です。社員は「社会の創造と変革」という大きな目的に向かって、それぞれの持ち場で自律的に働いています。年齢や役職に関わらず、フラットに意見を交わす活発な議論が推奨されており、知的好奇心旺盛な方が多いのも特徴です。
自身の仕事が、顧客である企業や受講生の成長、ひいては社会の変革に直接つながっていると実感できる点です。また、優秀で志の高い仲間に囲まれ、日々刺激を受けながら成長できる環境であることも、大きな働きがいにつながっています。
フレックスタイム制度やリモートワーク制度が全社的に導入されており、個人の状況に合わせて柔軟な働き方が可能です。その他、自己啓発支援制度や退職金制度、各種社会保険なども完備しています。社員が安心して長期的に働ける環境づくりに力を入れています。
MBAビジネススクールを核とし、人材育成・組織開発、ベンチャー投資、出版を手がける人材育成ファーム。
「ヒト」・「カネ」・「チエ」のビジネスインフラを構築し、社会の創造と変革をサポートしています。
法人向け研修・人材開発事業、ビジネススクール事業を日本語・英語で展開するとともに、ハンズオンベンチャーキャピタル部門を持ち、「アジアNo.1のビジネススクール」と「アジアNo.1のベンチャーキャピタル」になることを目標としています。
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どのファームがどのような業界に強みを持っているのか、またそのファームの企業文化や働き方の特徴を把握することで、自分のキャリアに最適な転職先を選ぶ際の参考にすることができます。
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